27,12月20日 日曜日 15時00分 金沢北高等学校

27.mp3 金沢市北部の熨子山麓に位置する金沢北高は、文武両道を校訓とした厳格な校風の私立高校である。 どこの学校にもありそうな校訓であるが、ここはを堅実に実践し、その成果を挙げていた。 日本で最も偏差値が高いと言われる東京第一大学に、毎年卒業生を複数名送り込み、片やインターハイに出場する程の実力をもった部活動も数多く存在する。 標語だけが一人歩きするような学校ではなかった。 金沢北高では挨拶、身なりなどの規律面で校則に反したことがあれば、厳しく処分される。 また、先生や先輩の指示は絶対であり、それに背いた者には容赦ない制裁が科せられることとなっている。 このような昔ながらの軍隊的な校風にも関わらず、結果として実績を出しているので、人々はその校風を公には批判しなかった。 だが、近年ゆとり教育なるものが国の施策として採用されてから、保守一本の北高の校風を嫌ってか、受験生やその親たちがこの高校を敬遠するようになってきており、その影響で北高は厳しい経営状況にあった。 今日は日曜日だというのに、校舎に活気があった。 職員のものと思われる自動車も複数止まっている。きっと生徒の部活を監督するために休日でも出勤しているのだろう。 「すいません。誰かおられますか。」 正面玄関につけられたインターホンに向かって、古田はぼそぼそと声を発した。 「警察です。ちょっとお時間いただけませんか。どなたでも結構です。」 しばらくして「どうぞ。」と言う声が聞こえ、正面玄関…

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